世界第2位のコーヒー輸出国、ベトナムの実力
コーヒーといえばブラジルを思い浮かべる人が多いが、ベトナムは世界第2位のコーヒー輸出国であり、世界の生産量の約20%を占めている。特にロブスタ種においては世界トップの生産量を誇る。1800年代にフランス植民地時代に持ち込まれたコーヒーは、今やベトナム人の日常生活に深く根ざした文化となっている。朝の通勤前に路上の小さなカフェで一杯飲む光景は、ベトナムのどの街でも見られる日常だ。
ハノイのエッグコーヒー:濃厚でクリーミーな革命
ベトナムコーヒー文化を語る上で欠かせないのがエッグコーヒー(cà phê trứng)だ。1940年代、ハノイで牛乳が手に入りにくかった時代に、あるバリスタが卵の黄身と練乳を泡立ててコーヒーの上に乗せたのが始まりとされる。その味はまるでティラミスを飲んでいるような、濃厚でクリーミーな体験だ。ハノイ旧市街にあるカフェ・ジャン(Café Giang)が元祖とされ、創業から80年以上経った今も変わらぬレシピを守り続けている。狭い路地の奥にある小さな店で、温かい陶器のカップを両手で包むようにして飲む体験は、ハノイならではのものだ。
ホーチミンのストリートコーヒーとフィン・フィルター
南部のホーチミン市(サイゴン)では、カフェ・スア・ダー(cà phê sữa đá)と呼ばれるアイス練乳コーヒーが最も人気だ。小さなプラスチック椅子に腰かけ、1杯50円以下のコーヒーを飲みながら街の喧騒を眺める光景は、ベトナム庶民生活の象徴だ。ベトナムコーヒーに欠かせないのがフィン(phin)と呼ばれる金属製のドリッパー。コーヒーがゆっくりとグラスに落ちるのを待つ時間もまた、ベトナムコーヒー文化の醍醐味だ。ダナンのビーチ沿いにはおしゃれなルーフトップカフェも増えており、観光客にも人気を集めている。
ベトナムコーヒー旅行を最大限に楽しむコツ
ベトナムのコーヒー文化を深く味わうためのヒントをいくつか紹介しよう。まず現地の路地裏カフェを選ぶこと。観光地周辺のおしゃれな店より、地元の人が集まる小さな店の方が安くて本格的だ。次に、ロブスタ特有の強い苦みに慣れること。アラビカに慣れている人には最初は驚くかもしれないが、練乳と合わせることで絶妙なバランスになる。また、ダラット(Da Lat)の高原地帯ではアラビカ種も栽培されており、コーヒー農園ツアーも楽しめる。お土産にはTrung NguyenやG7ブランドの豆がおすすめだ。
よくある質問(FAQ)
エッグコーヒーはどこで飲めますか?
エッグコーヒーはハノイ旧市街のカフェ・ジャン(Café Giang)が発祥の地として有名です。近くにはカフェ・ディン(Café Dinh)などもあります。ホーチミンの一部カフェでも提供されていますが、本場の味はやはりハノイで楽しめます。
ベトナムコーヒーとエスプレッソの違いは何ですか?
ベトナムコーヒーは主にロブスタ種を使用し、カフェイン含有量が高く、より苦みが強いのが特徴です。フィンという金属ドリッパーで時間をかけて抽出し、練乳を加えるのが伝統的な飲み方です。エスプレッソとは豆の種類・抽出方法・甘さのいずれも異なります。
日本でベトナムコーヒーの豆は買えますか?
はい、購入可能です。G7やTrung Nguyenブランドのインスタントコーヒーや豆は、アジア系スーパーやオンラインショップで手に入ります。フィン・ドリッパーも一緒に購入すれば、自宅で本格的なベトナムコーヒーを楽しめます。
